●プロの人に庭づくりを依頼したいのですが、良い業者さんの見分け方を教えて下さい。
 1.実際に作業をしてくれる人が造園技能士か造園施工管理技士(できれば両方)を持っていること。
 2.その会社が建設業の許可(県知事登録)を持っていること。
 3.見積が丁寧なこと。
 4.小さな仕事でもいやがらずやってくれること。
 5.求めに応じてその会社の施工した庭を案内してくれること。
 6.お客さんに自分の考えを押しつけないこと。
 まず1.から。造園技能士の資格は、竹垣を作ったりつくばいを据え付けたり実際の作庭のうまさ・速さ・正確さの目安になるものです。1〜3級がありますが、1級を持った人なら安心でしょう。造園施工管理技士は、言うなれば作業員をどのようにうまく管理して能率良く施工をするかの資格です。ですから、施工管理技士の資格を持っていても、実際の庭づくりがうまいとは限りません。2つの資格を持っている人には、安心して任せられます。ちなみに、両方とも国家資格です。庭づくりを頼むときに『何か資格を持ってらっしゃいますか?』と尋ねることをお勧めします。その時に、たとえ資格を持っていたとしても「何でそんなことを訊くんだ」といった態度を取る業者には頼まない方が無難でしょう。
 2.は、その業者が技術者を揃え、決算報告など金銭的に、また、労災加入など労務管理的にもしっかりしていないと許可がおりませんので、一つの目安にはなります。許可業者は、看板や名刺など目に付くところに表示しています。 3.の見積ですが、「植木−○○円、石−○○円、垣根−○○円 以上」というような小学生でも書ける見積を持ってくる業者には頼まない方が良いでしょう。そういう業者は概して高い(そして仕事がいい加減)ものです。庭にもよりますが、100万円ほどの庭でしたら、2、3枚の紙にびっしり項目が詰まっているような見積書になるはずです。そして、見積について疑問があったらどんどん質問しましょう。良い業者は、納得できるまで丁寧に説明してくれるはずです。 4.は説明は要りませんね。100万円の仕事でも、5万円の仕事でも変わりなく丁寧に対応してくれる業者を選びましょう。
 5.業者に出来上がりの図面を描いてもらっても、どうもピンと来ない場合が多いものです。その場合、近くで施工した現場に案内してもらったり、写真を見せてもらったりしましょう。しっかりした業者は自分で施工した庭には自信がありますので、そういう要望を出さなくても見せたがるはずです。(笑)
 6.やはり、その家に住み毎日庭を眺めて暮らすのはお客様です。庭師が住むわけではありません。プロの目から見たアドバイスはさせていただきますが、決めるのはお客様です。そこのところを勘違いしている業者に依頼されると、庭師好みの庭を眺めて暮らすはめになります。
 いちばん確実なのは、地元の知人・友人に評判のいい業者を紹介してもらって話を聞いてみることです。そういうツテがない場合は広告や電話帳などに頼ることになりますが、その場合、最初から1社に決めないでなるべく多くのところの話を聞いてみましょう。「見積だけ」でも気後れすることはありません。良い業者は親切に対応してくれます。

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●なるべくお金をかけたくないのですが、いくらぐらいあればそれなりの庭ができますか。
 依頼された業者が正直である限り(笑)、お金をかければかけただけよい庭ができると思って良いでしょう。 それはともかくとして、庭づくりの場合家を建てるのと違って坪あたり○○万円といった値を出すのが難しいのです。一坪(畳2枚分)の庭でも100万円かかる場合もありますし、同じスペースに芝を張るだけだったら数千円で済みます。 しかし、これではただ混乱するだけですので、だいたいの目安としますと、
  ・広さは2.5m*5m(=車1台が入るカーポート)ぐらい
  ・半分のスペースをガーデンブロックで花壇にし、残りは芝生張り
  ・植木はハナミズキH=2.5m、シャラH=1.8m、サザンカH=1.5m、シャクナゲ、サツキ他
  ・下草にシバザクラ他季節の花
 以上の例ですと、とりあえず緑がある程度で**風の庭とはいえないとは思いますが、5〜10万円といったところでしょうか。この広さですと、20万円あるいは30万円ぐらいかけていただくと、和風、洋風とも納得できる庭になると思います。

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●どうすればなるべく安く庭ができますか。
 やはり自分の体を動かしてもらうしかありません。
 庭仕事には素人でもできる作業がたくさんあります。例えば芝生張り、草花や小物の植木の植え付けなど。事前に業者とよく相談して、「○○と××は自分でやりますので、その分安くして下さい。」と決めておくことです。良心的な業者ですとなるべく安くあげようと、いろいろアドバイスしてくれるはずです。

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●家を建てるハウスメーカーさんに、一緒に庭も依頼しようと思うのですが、どうでしょうか。
 うちの会社もいろいろなハウスメーカーや建て売りの建築会社、外柵工事会社から仕事をいただいていますので(そして多分このHPをご覧になっていると思います)答えにくいのですが、やめた方が無難でしょう。
 なぜかといえば、ハウスメーカー等に頼んでも実際に施工するのは私たち造園業者なのです。
 中には「お客様と直接金額の話をして下さい」と中間マージンを取らずに仕事を出して下さる良心的な会社もありますが、多くの業者は造園業者の出した見積りにある程度の割合を掛けて、お客様のところにハウスメーカーの見積りとして持って行きます。ですから、造園業者に直接頼むより確実に高くなります。また、「ここはこうしたい」というお客様の希望も、間に一つ業者が入ることによって伝わりにくくなってしまいます。
 ですから私たちは、お客様自身が「ここに頼もう」と思う業者をご自分で探すことをお勧めします。
 時期としては、家が建って外柵工事が始まる前には造園業者と話をしておく方がよいでしょう。というのも、景石を据え付けたり大きな樹木を搬入する場合、ブロック塀やカーポートを作る前に作業をした方がよい場合があるからです。これは理想ですが、外柵工事業者との話し合いの場に同席させていただければ、塀や門とのトータルコーディネートを考えた庭づくりができるので、よりよい庭づくりができるのではないかと思います。

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●見積りをもらったのですが、これって高くないですか。
 ご希望であれば、その見積のコピーを送っていただければ、金額が妥当であるかお教えすることができます。
 同業者の悪口はあまり言いたくないのですが(笑)、最近、まともな技術もないのに金額ばかり高い業者が多すぎます。ガーデニングブームも背景にあるのでしょうか。

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●和室の前は和風、リビングの前は洋風の庭にしたいのですが、おかしくないですか
 全然おかしくないです。逆に、そういう庭は私たち庭師の腕の見せ場でもあります。
 和風と洋風の庭をきっちりと区切ってしまうには、両面の建仁寺垣(洋風にも合います)等の竹垣を使うのが一般的でしょう。
 竹、チャボヒバ、キンモクセイ等の和洋両方に合う木を植えるのも一つの方法です。この場合木々の間から向こうがちらちらと眺められますし、風の通りも良いですね。
 スペースに余裕があれば、フジを植え、棚を作りその下をお茶飲みスペースとして石のテーブル等を置くのもいいでしょう。2世帯住宅などの場合には、ここが格好の世代交流の場となることでしょう。

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●いつも花を絶やさない花壇を作りたいのですが、何を植えればいいですか。
 いい書籍や雑誌が多数ありますので、詳しくはそちらを見ていただくとして(笑)、ポイントをひとつ。
 花の少ない冬をどう乗り切るかが問題です。1、2年草ならパンジー、デージー、多年草ならクリスマスローズ、常緑樹で花壇に合うものといったらエリカなどでしょうか。どれも寒いときに花を付けます。シルバーレースやスイートアリッサムの白を効果的に使うと、花が少ないときでもにぎやかに見えます。

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●今流行の木ってどんな木ですか。
 手入れのあまり要らない木が人気です。具体的には、シャラ(夏ツバキ)やエゴ、シラカバ等の山に生えているような雑木。花が人気のハナミズキと、花水木に似た花で約半額で手に入るヤマボウシ。コニファー類ではやはりゴールドクレストでしょうか。
 ゴールドクレストは7、8年前から一般的に出回るようになりました。そのころはまだまだ価格が高かったのですが、最近はだいぶ安くなってきました。そこで注意をしてもらいたいのですが、ゴールドクレストは成長が盛んです。条件のいいところに植えておくと、5年も経てば1mのモノが3、4mにもなってしまいます。いったん大きくなったら小さくは刈り込めなくなってしまいますので、最低1年に1回の手入れが必要です。
 ---参考価格
    シャラ 1.8m(株立ち) 7,000円
    エゴ  1.8m(株立ち) 6,000円
    ハナミズキ(白)1.8m  6,000円
    ハナミズキ(赤)1.8m  8,000円
    シラカバ    1.8m  4,000円
    ゴールドクレスト1.2m  2,500円

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●庭全体の水はけが悪いのですが、何とかなりませんか。
 本格的にやるのであれば深さ20cm程の排水用の溝を掘り、一方を排水ますなどに導き、溝を砂利や砂で埋め戻します。芝生を張る場合には水はけがいいことが絶対条件なので(悪いと芝生が腐ってその部分だけはげてしまう)、手間がかかってもこうした方がいいでしょう。
 土を新たに5〜10cmほど盛ってしまうのも一つの方法ですが、この方法では根本的な解決になっていないので、夕立や台風などの時にはまた冠水してしまうかもしれません。
 よく水がたまる(要するにいちばん低い)ところに深さ80cmぐらいの穴を掘って、砂で埋め戻しておくのも一つの方法ですが、なれない人がそれだけの穴を掘るのはたいへんかもしれません。

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●職人さんには10時3時にお茶を出すのが普通という話を聞きましたがどうなんでしょうか
 出していただければありがたいですが、出ないからといって「このうちはサービスが悪いなー。他のうちより値段を高く取ってやるかなぁ」なんてことはないので、ご安心を。(笑)
 お茶を飲みながらその家の方と世間話をするのも仕事の楽しみの一つですが、共働きの家庭も多いですし、あまり気にすることもありません。
 逆に考えれば、植木屋さんにサービスを良くするのも一つの手かもしれません。植木屋さんは単純な人が多いので「うわぁ、ここのうちはサービスがいいなぁ。それじゃぁ、ちょっとまけてあげようかな。」と思わないともかぎりませんので。(笑)

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